(07-006)幼児期

幼児期―子どもは世界をどうつかむか (岩波新書 新赤版 949)

幼児期―子どもは世界をどうつかむか (岩波新書 新赤版 949)

本書では、「しつけ」「遊び」「表現」「ことば」の四つの側面から、人生の基礎である幼児期において何が育つのか、また何を育てておくのが必要なのか、現状の問題とそれらに対する著者の意見が論じられている。
就学前の子供を持つ方々やこれから持とうとする方々にはお勧めの本。すでにお子さんが児童期に入っている親御さんにも、自身の子育てを見直す為に読む意味は十分にある本だと思う。僕自身、娘は既に児童期にあり、息子は幼児期の終盤に差し掛かっているが、これまでの子供たちへの接し方や子供の成長を思い出しながら、時に反省し、時に頷きながら本書を読んだ。最近嘆かれている多くの問題の根底には、本書で疑われているように"幼児期に身につけるべき諸性質"の欠如がその原因として横たわっている気がしてならない。