(06-040)チェンジ・ザ・ルール!

チェンジ・ザ・ルール!

チェンジ・ザ・ルール!

本書日本語訳初版は2002年。今や若干の古くささを感じる本。とは言え、TOCをきちんと理解し、着実に実行・応用し続けている現場は少ないのではないか?
新たにシステムを導入する際、「システムを運用に合わせるべきだ!」「運用をシステムに合わせて下さい!」といった話はよく聞くし、したこともある。運用とシステムは鶏と卵。そしてどちらも改善をし続けなければならない。しかしながら、システムは未だに当初要求仕様にガチガチに作り込まれ、簡単そうな改修でさえ、金と時間をかける必要のあるものが多いように感じる。また、組織だって変わることに抵抗することが多い。
本書では、ERPシステムを導入すれば欲しい情報がいつでも欲しい形で取り出せる、という夢のような前提で物語が構成されている。そして、システムが素晴らしいのだから、そこに運用を、そこに携わる社員の意識を、仕事のやり方を変化させなければならないと説く。前提が夢物語なので、その辺は割り引いて読む必要あり。企業は星の数ほどあり、ベストの業務フローなんて無限にあるだろう。ならば、本書はキッカケを与えてくれるに過ぎない。こういった本を読み、自分自身が既存の業務フローに慣れきってしまい、問題意識や改善努力を忘れていないかチェックするのは意味があると思う。
新たに業務を受け継いだとき、そこに違和感を感じたことを覚えているか。違和感の元を探ったか。問題を見つけたらすぐに動けたか。もっといいやり方がないか? この仕事の目的はなんだっけ? 目的の目的はなんだっけ? メンバーは目的を見失っていないか? 目標自体が歪んでいないか? 自分は行動しているだろうか。反省、、、