(05-062)

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く

実は、現在起きている状況の中で最も深刻なのは、この「希望の喪失」なのである。皮肉にも高度成長期を経て、ある程度の裕福な生活が達成されたいま、人々が幸福に生きる上で必要なのは、経済的な要件よりも心理的な要件である。人間は希望で生きるものだからだ。(P.20)

真っ暗闇の現代社会。突きつけられた現実は八方塞の感がある。
本書では、現代社会ではあらゆることが「リスク化」し、また、あらゆることで「二極化」が進み、それぞれの相乗効果により、持てる「希望」の質に格差が生じるとともにその差は広がる傾向にあるとしている。
著者なりの対策が最後に語られているが、すっきりしない。とにかく、自分と家族にとっての「価値」を見つめ直し、その都度ベストと考えられることを実施していくのみである。