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経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)

経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)

この本はビジネス経験を多少なりとも持っておられる方たちに向けて、財務諸表を読む力をつけていただくために書かれたものです。(『まえがき』より)

会計は大局をつかむツールです。(『まえがき』より)

大学卒業後、技術系として入社した私は現在の職場にくる少し前、つまり3年程前まで自分の所属する会社の財務諸表さえまともに見ることもできなかったし、見ようともしていなかった(まったく社会人として恥ずかしい限りだ)。当時は自分の抱えている仕事に忙殺され、技術的な知識を得る方がより魅力的だったからだろう。しかし、会社の状況が厳しくなり、決算報告が気になりだし、それがきっかけで財務諸表やそこに並ぶ数字の意味を簡単にではあるが把握した。
本著では、その財務諸表の意味と、それが企業の状態と方向性を考える材料として利用できるということを具体的な例を挙げつつ説明している。著者は「ビジネス経験を多少なりとも持っておられる方たちに向けて」としているが、新入社員研修等で利用してもよい本だと思う。より多くの社員が会社の状態や設定される目標を深く理解し、コスト意識を高く持って業務に就く一助になるだろう。