(05-016)
- 作者: 平岩弓枝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/03/29
- メディア: 単行本
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本著は作家が女性ということもあってか、若干「色」が強すぎる感があるものの、田沼意次の出世とそれを支える周りの人々が、その生活と共に生き生きと描き出されていて良かった。また主人公が海の外に目を向ける様は、時代背景は全く異なるものの、北方謙三の『武王の門(上) (新潮文庫)』のそれと雰囲気が似ており、なにかしらワクワクとさせられるものだった。
歴史小説は、限られた史実情報を作家がかき集めて解釈し、想像力で肉付けを行なってるものなので、他作家の同時代の作品(池波正太郎の『剣客商売』等)も読んでみたいところである。