土曜授業、20府県公認 公立高、本社調査】(朝日 1/12)

国は「ゆとり教育」の一環で02年度から完全学校週5日制を導入したが、大学入試対策として土曜に補習を続ける高校が後を絶たず、自治体が制度の解釈で下支えしている格好だ。文部科学省は近く、土曜補習の実態を調査する。

文部科学省初等中等教育局の木村直樹・教育課程企画室長の話〉 「学校週5日制は、社会全体の動きともからめた長い議論の末に実施されたものであり、現時点では見直すことは考えていない。土曜補習を全否定するつもりはないが、授業と同様、ほぼ毎週実施している高校があるとすれば5日制の趣旨を逸脱していると言わざるを得ない。学校が家庭や地域と協力することで、子どもに全人格的な力を身につけさせるという5日制の趣旨を損なわないでほしい。」

記事の最初にある、「文部科学省は近く、土曜補習の実態を調査する」と最後の「学校週5日制は、社会全体の動きともからめた長い議論の末に実施されたものであり、現時点では見直すことは考えていない」の矛盾はさて置いて、子供達の学力低下が表面化してきている今日、"5日制の趣旨"そのものがまだ有効かといった観点から議論を進めるべきだろう。同趣旨はきちんと学校・家庭・地域に理解され、その為の具体的な行事等は増えたのだろうか? これは私の実感だが、特に増えているようには考えられず、単に休みが一日増えた位の認識でしかない。しかも記事にある様に、高校では土曜に補修をPTAが金を払ってまで実施しているのが現状である。文部科学省は"ゆとり"などと浮かれていた時代の考えを捨て、昔の詰め込み教育の何が問題だったのか分析し、子供の頃から物事を論理的に考えることができる力を養っていけるよう、教育というものを大人の利害抜きで考えてもらいたいところだ。私達親は当然考え続けているのである。「5日制の趣旨を損なわないでほしい」←寝ぼけた発言としか思えない。