第四の消費
- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/04/13
- メディア: 新書
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三浦展著『第四の消費」読了。
あとがきにある通り「消費社会はどこから来て、どこへ行くのか」を論じた本。
マーケティング系の本にはあまり食指が動かなかったのだが、なかなかどうして。特に現在とこれから先を論じた第三章以降が面白い。前半はそうでもなかったものの、後半はポストイット貼付率がどんどん上がった。
以下は特に響いてきたフレーズ。
「消費」ではなく「共費」。
『何かを「費やす」ことへの関心は薄まっていると言ってよい』(P.165)
『第四の消費社会においては、(中略)、物はあくまで手段と考え、その手段によってどんな人とどんなつながりを生むことができるかという目的こそがもっと重視されるようになるであろう』(P.206)
これらの読みは、安富歩氏が『複雑さを生きる』にて主張していた「やわらかな制御」や「バーザール」の考え方と通低しており、ここ数年の間、仕事や生活をしている中での実感に近いものだと思う。我々はまさに「因果交流電灯のひとつの青い照明」(宮沢賢治 春と修羅)であり、様々につながっている人や物に影響を与え、与えられながら生きているのだから。