(06-004)

NobuHat2006-01-16

半島を出よ (上)

半島を出よ (上)

半島を出よ (下)

半島を出よ (下)

5年後の福岡に侵攻してきた北朝鮮軍とアウトローとの戦いを中心に、現代日本の行く末として最悪と考えられる選択肢の一つを描いた小説。
雁ノ巣レクレーションセンター、大濠公園姪浜、百道、都市高速と何度も訪れたことのある場所が舞台だからか、ストーリーがあまりにもリアルで、今住んでいる世界がゆさゆさと揺れるような怖さを感じた。現実と非現実の間を行き来する主人公のアウトローの少年達は、村上龍氏流のスパイスとなって小説の中の現実を締め上げている。
ただ、虫がどうも苦手で、"虫"のシーンは読んでいるだけなのに身体がムズムズと痒くなってしまったヨ。イヤ、読み応えのある本でした。