(10-009)生と性と死

いのちに触れる―生と性と死の授業

いのちに触れる―生と性と死の授業


時は1980年代前半。丁度僕らが小中学生の頃に、とある小学校の先生が書いた実際の授業のお話。


子供たちと共に鶏を絞め、羽をむしり、内臓や卵を取り出して料理する。または、豚丸々1頭を解体する様を教室で見せ、その部位を子供たちに触らせ、からだで感じさせる。もちろん、その豚だって皆で調理して食べる。そうして生と性と死を考える授業が子供たちの作文と共に紹介されている。


約30年前の話だが、命が更に軽くなった現在だからこそ、沢山の人が読むに値する本だと思う。特に小中学生の子供に関わる方にお奨めだ。試行錯誤を繰り返し、考えに考えてから授業を構築する鳥山先生に学べることはいくらでもある。


僕は大人として胸を張って生きているのだろうか。いつだってあらゆるものに感謝できているだろうか。答えのない課題だが、これからも考え続けなければならないだろう。


ところで、この烏山先生の教え子達はどんな大人になったのかな。
先生は私の父と同じ世代、子供達は私と同じ世代。