(09-007)グラミンフォン

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ]

子供が通う小学校に以前いらっしゃった「国際理解」の講師は
バングラデシュ人だった。そのせいか、子供達は「バングラ
シュ」という言葉にやや敏感だ。


僕はというと、以前職場にバングラデシュ人の後輩がいたし、
国旗も日の丸に似ているので親近感がある。同後輩君は
イスラム教徒で、飲食の際に食材についてかなり注意していた
のが印象的だった。かなりのお調子者だったけど、元気かなぁ。


一方、TVでマサイ族の青年が、赤い着衣に槍を持ち、空いた方
の手に携帯電話を持って会話している姿を見て、なんとなく
違和感の様なものを感じたのを記憶している。


本書は、バングラデシュのグラミンフォンの発展とその影響を中心に
アジア・アフリカの発展途上国、しかもその貧困層にどの様にして
携帯電話が普及したのかを描いた「目から鱗」のドキュメント。


バングラデシュという国に対する理解が深まると共に、
貧困とそこからの脱出方法について新たな視点が提供される。
(あくまで僕にとって、ですが)
雇用促進よりも自営促進に力点を置くムハマド・ユヌス氏の考え方、
そして、祖国の発展を夢見て実現するイクバル・カディーアの驀進
ぶりには感銘を受けた。


再び後輩のBSLに会える機会があれば、彼の祖国について話をしてみたい。