(07-027)第四の十字軍

第四の十字軍―コンスタンティノポリス略奪の真実 (INSIDE HISTORIES)

第四の十字軍―コンスタンティノポリス略奪の真実 (INSIDE HISTORIES)

日本で鎌倉に武家政権が立ち上がった頃、遠く地中海北部ではこんなことが起こっていたんだ。
ローマ教皇インノケンティウス3世の呼びかけに応じて、イスラム教徒からの聖地エルサレム奪還を目的に構成された第四回十字軍が、同じキリスト教国家であるビザンティン帝国首都コンスタンティノポリスヴェネチア人と共に征服略奪の上、ラテン帝国を樹立してしまったという史実を、分かりやすく、スピード感を失わずに描ききっている。聞きなれない地名や人名が押し寄せてくる上、この分厚い本を読みきれるのか自信無かったものの、すぐに13世紀ヨーロッパの流れの中に引き込まれてしまい、あっと言う間に読了。
一つ注文をつけるとすれば、口絵でもいいので、現在も残っているハギア・ソフィア、テオドシウスの城壁等遺跡の写真や当時を描いた絵画が掲載されていればより良かったのにな。なにしろ世界史には本当に疎いので、読みながら僕の脳裏に浮かぶ映像が情けないほど薄っぺらいんやもん。イスタンブールに行ってみたか〜!