(07-010)好奇心の大切さ

NobuHat2007-03-30

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

子供の頃、自宅にあった少女マンガに「天才 柳沢教授の生活(1) (モーニング KC)」という連載があった。今は少年誌の連載だけれど。柳沢の言う「経済学」は "あくなき人への好奇心" がその底を流れている(ハズ。間違っていたら、20年以上前の話、笑って下さい)。本書の著者であり主人公のスティーヴン・D・レヴィットの桁外れに凄い洞察力と発想、分析力を持っている部分には及ばないけれど、柳沢教授と何故か印象が重なった。
印象的な言葉は「インセンティブ」。"ズル"をする者にはネガティブなインセンティブが働いているとする。人が行動するとき、その背景にはなにかしらのインセンティブが働いているわけで、それを「日常の礎」とする考え方には大賛成。からみ合うインセンティブを解きほぐし、理解し、あらゆる問題を解決する鍵を導き出すこと、そういったことに時間を十二分に割ける経済学者のことを羨ましくなるような本だった。
それにしても、耳に痛いというか、哀しかったのはP.33。インチキ先生が前年の試験問題にあわせた試験対策の授業をすることを当たり前のように"インチキ"と言っている点。これなんて、まさに日本の受験勉強じゃないか。そう、こういった授業は試験の主旨から外れているんだ。最近騒がれている、時間が長いとか短いとか言う議論だって主旨からは外れている。子供たちに如何に自分で考えさせるか、考え方を発見させるか、気付かさせるかが大切だと思う。
「新しい見方、新しい理解の仕方、新しい測り方」。そういったものを考えられるように意識したい。そして、好奇心をいつまでも忘れずに。そしたら人生、どんなに楽しいか。