(06-017)

NobuHat2006-05-27

平城京と木簡の世紀 (日本の歴史)

平城京と木簡の世紀 (日本の歴史)

天武天皇が飛鳥に都をおいてから、桓武天皇平安京に遷都するまでが描かれている。
ライバルとなる親族を排除するような血生臭い権力闘争を繰り返し、仏教にのめり込み、神社を詣で、飢饉や疫病に悩みと、当時は"神"だったはずの天皇の全く"神"らしくない姿、また、神たる支配者が時の実力者により単なるお飾りに変わってしまう姿等が続々と並べられている。神だの仏だのをあまり区別することなく敬い、宗教に対して寛容な日本人の原形を垣間見ることもできた。口絵にある正倉院宝物の写真は、小学生の頃見たことのあるものもあったが、改めて食い入るように見てしまった。