(06-011)

王権誕生 (日本の歴史)

王権誕生 (日本の歴史)

稲作伝来(縄文時代晩期)からヤマト王権誕生(古墳時代前期)までの解明を試みる本。
この年代の論点に対する寺沢氏の考えが、弥生時代の農業生産能力が従来想定されていたほど高くないことに始まり、戦争誕生の背景、銅鐸の埋納、古墳の型とその由来や意味、そして、王権誕生や大陸との外交について、論理的に且つ分かり易く説明されている。また、巻末に記されている年表と遺跡の位置を示す地図は、本書の内容を把握する上で大いなる助けになった。この時代の足がかりとしては申し分ない本でした。