(05-046)

黄金のおにぎり

黄金のおにぎり

「良い製品」とは単なる「モノ」に過ぎません。(中略) 「良い商品」とは、「良いモノ」に加えて「良いコト」が必要なのです。
そして、「良いモノ」かどうかは、知性=IQによって判断されますが、「良いコト」かどうかは、感性や感情=EQで感じ取られるのです。だから、「良い商品」を作ろうとすれば、IQだけではなく、EQを総動員する必要があるのです。(P.22)

51歳に早期退職で脱サラし、おにぎり屋を開業した主人公が、傾きかけた店を多くの人の助けを借り、判断を下しながら"ブランド戦略"を駆使して大繁盛にいたるという小説風ブランディングの本。
ブランドについて全く知らない、私にとってはとてもわかり易かった。小説の体をとっていること、短時間で読める簡潔さ、要所要所でポイントがよく整理されていることがその理由だろう。
経営者の打ち立てたコンセプトの意図を社員全員に理解させる意義は大きい。せめて新人にはこういった"戦略"の存在を示してから、コンセプトを語るべきである。また、社員全員にコンセプトを打ち立てる道筋を順を追って明らかにするだけで、彼らのビジネスに対する姿勢は大きく変わり、その変化の事業に及ぼす影響は計り知れないと感じた。
一読の価値はありました。