魔女ジェニファとわたし (岩波少年文庫)

魔女ジェニファとわたし (岩波少年文庫)

「あなたって、強いのね。鉄の神経と、魔女のハートをもってるんだわ。」P.89

劇の上演は二度とも終わりました。あっという間に終わったみたいでした。なんだか、上等なスープをつくろうと思って、一日じゅう火のまえにたちどおしで、何百というほど材料をいれてぐるぐるかきまわしたあげくに、みんながそれを五分間でぱくりとたべてしまったみたいな感じでした。(P.90)

恥ずかしながら、E.L.カニグズバーグの作品を読んだのは初めてだった。以前、新聞に綿矢りささんのインタビュー記事があり、彼女愛読の作家だと知ってから興味を持っていた。一昨日、息子に付き合って眺めていた児童書の本棚で、カニグズバーグの作品群を見つけた。娘に丁度よいとされる本書(小学3・4年以上)を娘の為に借りることにしたのである。
37歳の大人が、これほどまでに子供と視点を共有し、その心を表現していることに驚いた。また、主人公エリザベスのコメントが面白い。「クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))」も読んでみたいと思う。さて、僕の娘はというと、あっという間に没頭してしまい、3時間程度で読んでしまった。彼女が何を感じたのかは、不明。