第四の消費
- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/04/13
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 259回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
三浦展著『第四の消費」読了。
あとがきにある通り「消費社会はどこから来て、どこへ行くのか」を論じた本。
マーケティング系の本にはあまり食指が動かなかったのだが、なかなかどうして。特に現在とこれから先を論じた第三章以降が面白い。前半はそうでもなかったものの、後半はポストイット貼付率がどんどん上がった。
以下は特に響いてきたフレーズ。
「消費」ではなく「共費」。
『何かを「費やす」ことへの関心は薄まっていると言ってよい』(P.165)
『第四の消費社会においては、(中略)、物はあくまで手段と考え、その手段によってどんな人とどんなつながりを生むことができるかという目的こそがもっと重視されるようになるであろう』(P.206)
これらの読みは、安富歩氏が『複雑さを生きる』にて主張していた「やわらかな制御」や「バーザール」の考え方と通低しており、ここ数年の間、仕事や生活をしている中での実感に近いものだと思う。我々はまさに「因果交流電灯のひとつの青い照明」(宮沢賢治 春と修羅)であり、様々につながっている人や物に影響を与え、与えられながら生きているのだから。
グローバル思考の英会話
グローバル思考の英会話 イェール大学言語学博士 特別セミナー
- 作者: ウィリアム・A・ヴァンス,神田房枝(翻訳)
- 出版社/メーカー: ディーエイチシー
- 発売日: 2012/10/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ウィリアム・A・ヴァンス著『グローバル思考の英会話』読了。
英会話というよりはビジネスコミュニケーションの向上に力点を置いた本。記載されている多くのことが、そのまま国内のビジネスシーンでも活用できるだろう。
ただ、変化の大きさやスピードを大中小や低中高で分類した形容詞が纏められていたり、英語を話す際に気をつけたい細やかな技術が紹介されていたりと、なかなか面白い。
新鮮だったのは、『実はすべての英単語には、ポジティブ、ネガティブ、ニュートラルの程度があります。』(P.228)ということ。日本語でもネガティブな受け答えが良い印象を与えないことは当たり前なのだが、英語を話す際に、本書に書かれているような単語選択にはあまり気を付けていなかったと思う。『ネガティブ単語の可能性について、気をつけてモニターし、代替できる語彙を増やしていくといい』(P.230)というのは実践したい。
とりあえず、「not」と「can't」はなるべく使わないゾ、と自分に言い聞かせるところから始めてみよう。
しつもん仕事術
- 作者: 松田充弘
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2012/06/07
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 66回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
「終わったとき、どんな状態になっていたら最高?」(P.67)
質問を業務や人間関係の潤滑油として使うにはどうしたらいいか、具体例と共にその方法を紹介している本。
他に印象に残った「魔法の質問」は「先週やらなくてもよかったことは何ですか?」(P.181)。
今日でも昨日でもない。先月や昨年でもない。記憶がフレッシュで、日記をさらりと読み返せる1週間を単位として「やらなくてもよかったこと」を思い返してみるくらいが丁度良い。生活と仕事の新陳代謝を促そう。
また、使えるなと思ったのは「マンダラチャート」の「魔法の質問」合体版。
物事を整理して可視化できるという点でお勧めだ。
本書にはチャート例も多数掲載されているので、そのまま使っても良し、応用しても良し。
そういえば、マンダラチャート形式で「朝日記」というものをつけていた時期があったっけ。今は5年日記帳を使っているが、iPhoneアプリでできるなら、あの形式に戻すのもいいかもしれない。